A 救急救命処置に用いられる薬剤
1 アドレナリン
①薬理作用
・交感神経のα1,α2,β1,β2受容体の刺激作用をもつ
・心筋に対しては心収縮力ならびに心拍数の増加
・一方,皮膚などの末梢血管の収縮作用があり,血圧を上昇させる
・気管支の平滑筋を弛緩させ気管支拡張作用をもつ
アドレナリンの薬理作用
出典:へるす出版 改訂第10版 救急救命士標準テキスト
・はじめにβ2作用が発現→筋肉・内臓の血管が拡張し血圧が低下するが,追加投与で血中濃度が上昇→今度はα1作用が発現して血管が収縮し血圧が上昇する
■また,局所へ散布すると血管収縮から止血作用を有する
■また,局所へ散布すると血管収縮から止血作用を有する
・アドレナリン製剤
■通常は筋肉内,もしくは静脈内投与によりショック(とくにアナフィラキシーショック),気管支喘息,心停止などに用いられる
・血圧上昇は以下の作用による
■B1作用→心拍数と心収縮力を増加させることで血圧を上昇
■α1作用→末梢の血管を収縮させることで血圧を上昇
■B1作用→心拍数と心収縮力を増加させることで血圧を上昇
■α1作用→末梢の血管を収縮させることで血圧を上昇
・アナフィラキシーショックに対する作用では血圧上昇に加えて以下が加わる
■β2作用→気管支を拡張させて喘息様病態を改善
■アナフィラキシーショックの原因であるケミカルメディエータの放出を減少
■α1作用→血管収縮により浮腫を軽減