・低体温症
■中心部体温が35℃以下に低下することによって生じる全身的障害
・偶発性低体温症
■治療上の意図によらず偶発的に生じた低体温症
A 発症機序と病態生理
1 発症機序
・寒冷反応
■視床下部にある体温調節中枢が体温低下を感知
■自律神経を介する末梢血管収縮および発汗抑制によって体表面からの熱放散が減少
■運動神経系を介する骨格筋のふるえ(シバリング)によって熱産生が増加
・偶発性低体温症は3因子が関与
■熱産生の減少
■熱喪失の亢進
■体温調整異常
出典:へるす出版 改訂第10版 救急救命士標準テキスト因子と原因がしっかり結びつくよう,覚えといてね
・通常,体温の日内変動は1℃以内で維持されている
・寒冷環境への長時間の曝露や極度の低温
■熱喪失が大きくなって体温維持が困難
・中枢神経障害や脊髄損傷では体温調節異常を生じるため,環境温度の影響を受けやすくなり,偶発性低体温症の危険が高まる
・中心部体温
35℃まで低下ふるえ熱産生は最大32℃以下ふるえ熱産生が停止して体温は急激に低下