A 疫学
・外傷のうち,腹部
■約9%
・刺創などの穿通性外傷
■5〜10%
・肝臓の鈍的外傷では死亡率が高い
B 受傷機転
1 鈍的外傷
・腹部の外傷の大半は鈍的外傷
・肝臓は重たく,その一部のみが腹壁に固定されているため,剪断力によって断裂しやすい
・背面からの墜落など,背部への衝撃
■膵臓や脾臓,腎臓などが損傷を受けやすい
■膵臓や脾臓,腎臓などが損傷を受けやすい
・圧迫による外傷:重量物やハンドル,シートベルトなどによって腹部が強く圧迫されて起こる
・腹部の臓器が脊柱に押しつけられることにより,膵臓や肝臓,小腸・腸間膜,腹部大動脈の損傷
・内圧伝搬
■消化管や膀胱,横隔膜などの損傷をきたす
■消化管や膀胱,横隔膜などの損傷をきたす
2 穿通性外傷
・穿通性外傷
■刺創,銃創,杙創などがある
・穿通性外傷による重症度成傷器の種類や大きさ,腹部臓器や大血管への穿通の程度に依存する
・肝臓などの実質臓器や大血管を穿通
■循環血液量減少性ショックをきたす
■循環血液量減少性ショックをきたす
・下胸部や上腹部を穿通した場合
■胸郭内腹部の臓器と,横隔膜や肺,心臓などの胸腔・縦隔内臓器のいずれもが損傷
・腹部刺創における代表的な損傷臓器
■肝臓,小腸(および腸間膜),横隔膜,大腸など
■肝臓,小腸(および腸間膜),横隔膜,大腸など