A 観察結果の表現
・視診
■腫脹,変形,色調異常,創や出血の状態などを見たままに表現
・触診
■軋轢音や握雪感といった特徴的な所見は適切な用語で表現
聴診の所見
・呼吸音
■断続性ラ音
■連続性ラ音
■断続性ラ音
■連続性ラ音
・心音
■心雑音
■心雑音
・腸蠕動音(グル音、腸雑音)
■亢進,減弱など
■亢進,減弱など
B 皮膚
1 色調と温度、乾燥
・皮膚の色調
■循環障害や炎症など,生体に引き起こされた異常状態の存在を示唆
・蒼白
■ショック,脱水など
・チアノーゼ(青紫色)
■ショック,低酸素血症,先天性心疾患,心不全,重度の貧血など
(低酸素血症をきたしてもチアノーゼを呈さなことがある)
・黄疸
■肝・胆道疾患
■溶血性疾患など
■肝・胆道疾患
■溶血性疾患など
・紅潮
■一酸化炭素中毒
・発赤
■急性炎症,感染,熱中症など
皮膚の色調から考えられる疾患
出典:へるす出版 改訂第10版救急救命士標準テキスト
・冷感がある場合
■各種ショック
■凍傷
■偶発性低体温症など
■各種ショック
■凍傷
■偶発性低体温症など
・乾燥
■体水分の欠乏
■体温調整中枢の機能異常
■脱水の徴候:
■皮膚乾燥,皮膚低下
Ⅲ度熱中症の場合は、発汗が停止し、皮膚の乾燥,著しい高体温を認める
■体水分の欠乏
■体温調整中枢の機能異常
■脱水の徴候:
■皮膚乾燥,皮膚低下
Ⅲ度熱中症の場合は、発汗が停止し、皮膚の乾燥,著しい高体温を認める
2 発汗
・皮膚が冷たく(冷感)、発汗している(湿潤)場合
■交感神経緊張,ショック,心不全など
・精神的ストレスでも発汗する
3 皮疹
・皮疹または発疹
■目で見てわかる、手で触れてわかる皮膚の変化
4 蕁麻疹
・皮膚局所に出没を繰り返す発赤
・痒みを伴う一過性の膨疹
・Ⅰ型アレルギーによるものが多い
・もっとも多い
■食物
・掻痒感から生じる掻破行動により膨疹は拡大
クインケ浮腫
・好発部位
■口唇,眼瞼
■蒼白色で、掻痒感は伴わない
■咽頭や喉頭の粘膜に生じると呼吸困難を呈する
5 浮腫
・浮腫
■皮膚が水分を含んでむくんだ状態
・体液過剰,心不全,腎不全,内分泌疾患の存在を示唆
・指圧痕
■皮膚が緊張して光沢を帯び、
骨に向かって圧迫すると凹みが残る
・甲状腺機能低下症(粘液水腫)に伴う浮腫
■弾力を帯び,骨に向かって圧迫しても凹みが生じない