A 四肢の主な骨格筋
1 筋・骨格筋の構造
・人体には約200個の骨がある
・「頭蓋骨結合や恥骨結合のように動きのない不動結合」と「軟骨に覆われ滑らかに動く関節と呼ばれる可動結合」の2つがある
・結合部は靱帯によって補強され,人体の骨組みを形成する
2 筋・骨格筋の機能
・骨に付着する筋は、安静時には重力に対抗して骨格系を支持し,動作時には関節を自由に動かし,身体の運動を行う運動器系を作り出している
・呼吸運動に関与する筋
■肋間筋や横隔膜
■肋間筋や横隔膜
・心筋や血管に分布する筋
■循環系の役割を担っている
・消化管の筋
■蠕動運動などの関与
・筋肉の重要な役割の一つは、収縮によって力とともに熱を発生すること
・筋収縮によるエネルギー効率は約50%で,残りの50%は熱に変化するといわれ,全身の体熱の約85%が筋肉で生産
・筋肉は収縮時だけでなく安静時にも絶えず熱産生を行っている
・シバリング
■熱の喪失が多くなると,骨格筋を細かく収縮させ,筋肉の代謝を盛んにし,熱を産生する
3 筋収縮の仕組み
・筋肉
■アクチンとミオシンの2つの蛋白から構成
・筋が弛緩時
■アクチンとミオシンは離れて存在
・筋が収縮時
■アクチンチンとミオシンが結合し(アクトミオシン),筋が収縮する
■アクチンとミオシンは離れて存在
・筋が収縮時
■アクチンチンとミオシンが結合し(アクトミオシン),筋が収縮する
B 骨・関節
1 骨
・骨
■カルシウムやリン酸塩の鉱質代謝にも関与
・骨成長終了後も骨組織の形成と溶解を繰り返し,鉱質(ミネラル)の恒常性を維持している
・骨は生体カルシウムの最大の貯蔵庫(全体の99%)であり、細胞内外のカルシウムを供給している
・小児
■骨膜は厚く,骨端軟骨(成長板)が存在する
・骨膜
■主に太さの成長に,骨端軟骨の増殖と骨化は長さの成長に関与している
2 皮質骨と骨髄
・骨の表面は骨膜に覆われ,表層は皮質骨(緻密骨),深層は海綿骨で構成
・皮質骨
■曲げや捻りなどの外力に対する抵抗が強い
・海綿骨
■海綿骨の表面骨は、皮質骨の2倍以上を占める
■皮質骨に加わった外力を多数の骨梁で分散させる役割をもつと同時に,骨代謝に関与している
■海綿骨の表面骨は、皮質骨の2倍以上を占める
■皮質骨に加わった外力を多数の骨梁で分散させる役割をもつと同時に,骨代謝に関与している
・骨髄
■海綿骨の間隙と髄腔を満たす組織である
■海綿骨の間隙と髄腔を満たす組織である
・栄養孔
■骨の表面にある1個または数個の血管の通路
■髄腔につながり,血液が供給されている
■骨の表面にある1個または数個の血管の通路
■髄腔につながり,血液が供給されている
・若年者の骨髄
■毛細血管に富み,赤血球,血小板,白血球を作る造血組織として働く
■毛細血管に富み,赤血球,血小板,白血球を作る造血組織として働く
・高齢者にみられる骨粗鬆症
■海綿骨が豊富な脊椎椎体が骨量を失いやすいために、圧迫骨折が生じやすい