体表からみる人体の構造  P63

人体の構造と機能

A 人体の位置・方向・運動に関する用語

基本姿勢

・爪先を揃えて直立
顔をまっすぐ前方
視線水平線上の無限遠
・上肢を体幹の両側に垂れて,手掌前方

1 軸と面

縦軸
長軸

横軸
水平軸、縦軸に対して直角

矢状軸
■身体を前後に走る線
縦軸横軸直角

矢状面
縦軸矢状軸で作られる面
身体の中心を通るときを正中面

前頭面
横軸(水平軸)縦軸とで作られる平面
前額
平行な面

水平面
矢状軸水平軸とで作れる平面
■身体の横断面


さらにそれぞれの軸上で,いろいろな方向が決められている

縦軸上
■上(あるいは頭側)と下(あるいは尾側

上肢や下肢の場合
近位遠位

横軸上

■あるいは外側内側

矢状軸上

■体幹部では腹側背側

皮膚
■近いことを浅部,その逆を深部

2 帯

上肢帯
■一対の鎖骨肩甲骨で形成

下肢帯
■一対の寛骨で形成

寛骨
腸骨恥骨坐骨

骨盤
寛骨仙骨尾骨


出典:ゴロ−@解剖生理イラスト

皮膚感覚帯
デルマトーム

脊髄神経の支配領域を体表の皮膚に示したもの

3 線と点

身体の表面から観察される乳頭,臍,肩甲骨,胸骨,腸骨,腋窩などを目印にしたさまざまな線が使われる

①前胸部の体表で目印となる縦の線

前正中線
胸骨中央を通るの線

鎖骨中線
鎖骨中央を通るの線

乳頭線
乳頭を通るの線

②背面の体表で目印となる縦の横の線

肩甲線
肩甲骨下角を通るの線

脊椎傍線
脊柱の横突起を通るの線

ヤコビー線
両腸骨稜を結ぶ第4腰椎棘突起あるいは第4~5腰椎間を通るの線

③上肢を上に挙げたとき、側胸部の前縁を通るの線